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イベント 『
じっくり語り語られてみよう』に参加し、作品について語っています。
作品へのネガティブな表記・ネタばれを含む場合がありますが、
イベントの趣旨に乗った上での記述とご理解ください。
他の方の語り記事一覧 → 『
No.16: 伊織と千早と蒼い鳥』
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アイドルマスター 伊織と千早と蒼い鳥 tloP0.始めにこの作品は素晴らしい。この作品&SSを読んでtloPという人に俄然興味がわいた。
今までPの作品は見てきたけど、今回のような形でアイドル同士の繋がりを描くと言うのは
始めてみたような気がします。
ということで語りは以下省略
感想ブログなんていうものをやっていながら、私は読解力が求められる作品が苦手。
作品から何かを受け取る感受性の面からも、感じた事を文章にする技術の面からも。
この作品は見るのが遅く、語り企画の出展作品であることを知ってから拝見したのですが
正直なところ、あちゃー、えびPに続いてまたもや難しいお題がきちゃった・・・。
と始めは思いました。
しかし!語りたくなる何かがこの作品にはありました。
私が参戦しなかった前回の語り企画に出展された「P名無用」の人と同じ意志を感じる。
さあ、語ってみろよという不敵で挑戦的な何か。(注:私の妄想)
恐らくtloPが自信を持って放ってきたであろうこの作品を語らなくてはいけない。
【tloPからの語り視点の注文】
二つのコースがあります。いずれかお選びください。
コース1
この動画には背景があって、それはショートストーリー(以下SS)という形で用意されています。
動画はSSを読まなくとも楽しめるようにはつくりました。
SSを読む前と後で、動画に対する印象は変わったでしょうか?
SSを先に読まれた方は、動画に対してどんな印象を持たれたでしょうか?
コース2
フェードアウトするこの動画のラストには、当初セリフが入っていました。
見た後の余韻を残すため、アップした最終バージョンはそのセリフをカットしてあります。
もしここにセリフを入れるとしたら、どんなセリフを入れたいと思いますか?
伊織のセリフ? 千早のセリフ? あるいは二人のセリフ?
SSを読む必要は全くありません。動画がから感じた印象だけでも十分です。
そのセリフと、そのセリフを入れたいと思った理由を教えてください。1.SSを読む前SSを読む前に動画の方を見ました。
ファミソン8Bitの蒼い鳥はこんなにも熱いなんて知らなかった。
昔のRPGを思い出しますね。ボス戦のBGMにしてもおかしくない程の緊迫感と高揚感、寂しさ。
静かなイメージの原曲と異なった素晴らしいアレンジです。
そしてこの曲に載せられた映像は何?
蒼い鳥の持つ孤独さ・厳かさではなく互いの意志が衝突する伊織と千早の強気のオーラ。
それでいて「強敵」と書いて「とも」と読ませるような信頼の篭った絆を感じさせる。
蒼い鳥でこんなアイドル同士のライバル関係を描く事が出来るものなのかとひたすら驚きました。
ボス戦のBGMと書きましたが、まさにこれは戦闘シーンです・・・。
間奏の間に二人の間で交錯する火花。
しかも伊織と千早か。この組み合わせは新鮮でした。
伊織から見て、千早から見て、確かにこの二人なら馴れ合いではなく競い合う事が出来る組合せかも。
私が持つ二人のイメージにもしっくりあったので、tloPの描く競演(×共演)は
スポーツ観戦のように画面から目が離せないものでした。
目の動きまで考えられた表情のカット、切り替えのタイミング、カメラ速度、
フラッシュバックする文字、こんなに格好いいPVはそうそうお目にかかれない。
踊りではなく二人の互いへの「意志」を表現したドラマです。
2.SSを読んだ後動画を2・3回見てからSSを読みました。
甘かった。動画だけで抱いたイメージでSSを読んだら大分印象が違っていた。
ところでtloPってこんなSSまで書ける人なの?
私は今までアイマスのSSを読んだ事がありませんでした。
理由はなんとなく読んだ事でキャラのイメージが変わってしまうのを避けてたので。
でも今回読んで本当に面白かった。tloPは間違いなくそっちの才能もあるようだ。
読後感想としては、この作品は間違いなくSSを読むことが「必須」であると言う事。
動画だけでももちろん楽しむ事は可能だし主題の雰囲気は感じ取れるかもしれない。
だけど作者が意図した見方はされないと思う。
この作品はPVではなくドラマ。
SSを読んだからそう思うんだろうけど、この作品に文字がどうしても必要だ。
作品によっては説明過多にならないように文字を極力排除する方が良い場合もあるけど。
今回は文字はあったほうが絵が引き締まるしドラマになりえる。
でも、曲の展開と映像の早い動きが同じ言葉(フレーズ)を長く表示させることを
許さない為、全ての文字を目で追いきれない。
個人的にこの作品で出てくる文字は全部読ませた方が面白いと思うのだけど
SSを読んでないとどうしても理解が浅く面白みが伝わらないのである。
現に動画で受けたイメージとSSを読んで受けたイメージがたいぶ違った人間がここにいる。
先にSSありきの作品って面白いなあと思う。
主役はSSでクライマックスシーンを動画で描く。素晴らしい。
あのストーリーならあの部分を文章で表現するのは至難の技に違いない。
曲と映像をつけることである意味表現の壁を突破したんだと思う。
SSが大きな比重を占める作品。
珍しいけど語り企画にこれほどピッタリの作品もないんじゃないか?
3.どこのイメージが違ったか動画単体では、ああ二人はライバル何だなあということはわかりました。
計算しつくされた表情のセレクトで十分伝わってくるんです。
でも、上で書いたようにそれはあくまでお互いをよく知り合った上での話しであり
アイドル同士の信頼関係が前提にあるものだと思ってました。
(普段ニコマスを見てるとアイドルはみんな仲良しというのがデフォルトの考えになるので)
でも、SSを読むと二人の対立はもう少し深かった。最初は。
たぶんtloPがそうだからなのかSSに登場する二人は随分大人びてます。
もう5歳プラスしてもよさそうな感じだ。それだけにPも含めて無言で会話できる雰囲気があります。
伊織がこれ以上ない程に可愛くて格好いいんですよ。
これこそ私が勝手にイメージしている伊織そのままです!!!!
意地っ張りで強情だけど芯はとっても大人なんです。頭もよくて賢いんです。
この伊織・・・・・いいなあ。
千早も同じく。高ランクで見せる柔和さがまだないちょっと、いやかなり刺々しい彼女。
でも彼女もやっぱり素直で大人でした。
あの動画が「この状態」の二人を表しているという事を知ってるのと知らないのとでは
見る目がかなり違うと思います。
読んでいるとtloPが仕込んだ?演出の細部に妄想できるようになります。
4.目この作品の見せ場はひたすら首から上の演出だと思う。
基本的に笑顔が多いアイドル達の振り付けの中で、緊迫感を出す為に選び抜かれた表情の数々。
出だしの顔を見せない部分も逆に表情の演出の1つだと思います。
0:19、0:23のイントロで目をカッと開くシーン。二人のこのステージにかける意気込み。
妄想力豊かな目で見ればその後のシーンも二人とも目を合わさないけど、
思いっきりお互いを意識してるような雰囲気を感じ取れるんです。
0:53 私的にMVPシーン。
一瞬目が横に向く千早の表情はどうだ。凄い。凄い。この一瞬だけで持っていかれてしまいました。
この目の動きだけは完璧と言わざるを得ません。最高です。
1:08 千早センター、伊織左後ろ。千早が思いっきりメインなこの配置。
1:36 戦慄の間奏へ。目を閉じゆっくりと後ろへ振り返る二人。
この二人の距離がとても絵になると思う。SSを読むと距離にまでいいなあと思えるって凄いよね。
以降、神演出の連続。テキスト乱舞のあたりは全てがとにかく凄いんですよ!
1:53 コメでも書かれてる拳を握るシーン。よくこんな細かい動作を見つけるもんだと。
二人は徹底的なまでに強気です。
1:57 二回目のMVP候補。伊織の目のアップに惚れました。戦う意志がみなぎっています。
2:07 二人の位置と言うか距離感が素晴らしい。この構図が絵になって仕方がない。
2:12 伊織振り返り「ここが空よ」の文字。このシーンは曲とのマッチングが最高潮です。
この辺の雰囲気シンクロはなんと言っていいかわかりません。ただ素晴らしいとしか言えない。
2:14 気持ちが交差した瞬間。
恐らくここが作品中一番のターニングポイント。伊織がセンターへ、千早右後方。
2:23 伊織に千早の姿が重なるこの場面は二人の気持ちが重なった表現に思える。
今まで二人がこのようにカメラに映る場面はなかったので。
2:35 対立してた二人が向き合いました。伊織も千早もお互いを見てる感じ。
2:38 二人のわだかまりが解き放たれたように思える瞬間。肩の力が抜けた可愛い笑顔です。
2:43 上で書いた0:53のシーンと見比べたい。なんて穏やかな視線なんだろうか。
表情が全然違います。千早も伊織もこの時相手を認めたんですね。
もうどっちが前も後ろもない。二人並んでサビへ突入。
2:53 この辺はもう私が知ってる明るい千早と伊織です。笑顔でキラキラしながら歌ってます。
二人の気持ちの通い合ったステージをお楽しみ。
3:22 tloPはmysongの振り付けが好きに違いない。
この腕をグッと握りながら前に持ってくる振り&笑顔は喜びを噛み締めるようで微笑ましいです。
5.最後のセリフ最後にセリフを入れるなら・・・・・
伊織「蒼い鳥・・・・。いい歌ね」
千早「アナタも好きになったかしら?」
たぶん、あの二人はお互いを讃えるような直接的表現はしないような気がして。
- 2008/11/12(水) 23:59:53|
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