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じっくり語り語られてみよう』に参加し,作品について語っています.作品へのネガティブな表記・ネタばれを含む場合がありますが,イベントの趣旨に乗った上での記述とご理解ください.他の方の語り記事一覧 → 『
No.26: 『ロストマン』』
アイドルマスター 『ロストマン』 R(略)P----------------------------
【R(略)Pからの語り視点の注文】
1.内容について
動画のタイトルである”ロストマン”は、直訳すると”迷子”という意味になります。
なので自分はこの動画の中で、Pを迷子にしてみたつもりです。
その事を前提として、この動画のPは何故迷子になってしまったのでしょう?
動画からだけでなく、想像を含める形でも問題ありません。
2.映像について
貴方は、普段”静止画主体”の動画をよく観ますか?
よく観られる方はどの辺りに注目して観ているか、
あまり観られない方はその理由を教えてください。
また、その書かれた事を考慮したうえで、この動画(特に静止画部分)はどういった感想を持ちましたか?
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とても嬉しい気持ちになる作品でした。
ひょっとして私はPを主役にした作品を見たのは初めてかもしれない。
今までドラマ形式の作品はたくさんありましたが、ここまでPという個人とその内面に絞って
描写したものは実は珍しいのかもしれません。
アイドル達が曲を歌うのではなく、曲にアイドル達の物語を歌わせる、
とは以前キリコさんが言った言葉ですが、ここまでPの物語にシンクロする曲ってすごい。
いや、逆逆。曲からPの物語をここまで汲み取ったR(略)Pが凄いのです。
1.この動画のPは何故迷子になってしまったのか一年でプロデュース終了という衝撃の言葉を社長から投げられて、春香と同様に
Pも大きくショックを受けたから、だと思いました。
アイマスはそういうゲームの性格上、Pの人格はとても普通かつドライに描かれてるんですよね。
なので、アイドル達のどんな強い反応もうまーく受け流してしまうし、
お前ホントに真面目にやってんのかwと思うような場面も多々見受けられます。(私から見ると)
でも、本来であれば当然アイドル達と同じ衝撃や葛藤がPにもあるわけで
この作品ではその部分を見事に描写してくれたんだと思いました。
Pにとって初めて経験したプロデュース活動。同じく初めてアイドルとして活動し始めた春香。
そんな二人が苦難を乗り越えながら一緒に駆け抜けていった一年はかけがえのないものに決まっている。
アイマスの中ではPも物分りの良い人になってますが、実際にプレイしている
人にとってみればなかなかそうは行かないですよね。
わかったつもりで春香とは別れたけど本当にそれで良かったのか。
今の自分が、目指していたプロデューサーの姿なのか。
このままプロデュース活動を続けていいのか。
今まで自信を持って選んでいたはずの道が急に途絶えてしまったような空虚感を
感じたからゆえの「迷子」なんだと思います。
2.普段”静止画主体”の動画をよく観るか、また観る場合どこに注目して観ているかうーん、動画か静止画かという観点でニコマス作品を選んだり意識したりすることがないので
わからないけど、たぶんそこそこ見てるんじゃないかな?
一応静止画という事を意識してみるなら、その1枚1枚の威力を意識しちゃうかも。
自分もたまにPhotoshopをいじる時に感じるのですが、
動画の場合、コンマ何秒~数秒という尺の中で1つの何かを表現するので
何かを表現する際に動きの要素を入れられるんですよね。
でも静止画だとその手法が使えないので、1枚だけで全てを伝えきらないといけない。
人物なら、動かない状態でも何かが伝わるように顔や手足の角度、色彩などの細かい部分まで
配慮しないといけないですよね。大変だと思います。
でもその分バシッと決まった時の静止画部分ってそのまま額縁に入れて飾りたいほど
一枚絵としての完成度が高いなあと思う時があります。
このロストマンはそれが素晴らしかった。1枚絵でPの迷いや葛藤が全部こちらに
伝わってきてました。最初の掌の部分とか好きですね。
石川啄木の詩を思い出した。「働けど働けど我が暮らし楽にならざり、じっと手を見る」ってやつ。
曲の歌詞をベースにそれをそのまま見事に映像化した、いや、ただ映像化しただけではなく
とても見る者の心に迫る演出だったと思います。
Pの後姿やその頑張りが見えるノートに、舞台の袖でガッツポーズをする場面に、
悩みながらも一生懸命前に進む等身大の若者の姿が克明に描かれていました。
だから私は見ていて嬉しくなった。
これぞ理想のPの姿だったから。ゲーム本編の妙にあっさりしすぎたPじゃない。
本当のいいやつでした。
100点かどうかは問題じゃなくて、こいつならアイドル達を任せられると思わせられるP
いいよね!
ということで、少し話が逸れましたがそういう意味で意識しないまでも静止画は好きです。
動いてるとあっという間に通り過ぎちゃうけど、静止画ならそれを画面の隅々までじっくりみて
ちゃんと咀嚼してから次に勧めるから見落としがない、というのも嬉しい点かも。
さて、普通の感想ですが、3:41は好きですね。
あの日の背中とそれを見ている今の自分のシーン。
アイドル達と一緒に喜びを分かち合えるP。それでいいんだよ。間違ってないよ!
あと、その続きの3:53のあたりもいいね。
あそこで初めて他のみんなが登場する。いいやつだからこそみんなが周りに集まってくる。
この場面、Pが成長した瞬間の場面でもあると思うんですよね。
自分の周りにあるものに気付いた時。他のアイドル達の声が。
だからこそ4:19のあの表情がいい。このさりげない笑顔がいいんですよね。
Pにそっと笑顔を向ける春香のシーンもぐっときます。
これこそゲーム本編の裏に隠れたPの物語。
私にとっての理想のP像かもしれません。応援したくなる本当にいいやつを描いた作品。
素晴らしい!!!
P.S.
さりげなく私の好きなカットがこれ。ワイシャツの袖のボタンを留める。
そして次のネクタイを締めるカット。
もう一度立ち上がった男の描写として爽やかにしてスマート。かっこういいと思いました。

- 2009/06/28(日) 00:28:42|
- ニコマス作品感想
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| コメント:2
これ、すごくarakawaさんらしい語りだなあ。どこがっていうと、「わかったつもりで春香とは別れたけど」ココだな。
仕事としての割り切り→後で激しく後悔っていうところが。なんかすごい「らしいな」って思った。まーこの「後悔」から先がバーニングarakawaモードなんだけどw スイッチが切り替わるタイプって言われません?w
その切り替わり方がこの作品のPと近いんじゃないかなー、なんて何でarakawaさんについて語ってるんだろう?w
あ、私の理想のP像って書いてあるからだ。
- 2009/06/30(火) 03:00:06 |
- URL |
- cha73 #AHY.BPxA
- [ 編集 ]
>cha73さん
そうなんですよw musePの時に、春香に似合うのはどんなやつ?ってありましたが
まさにこんなPです。
若者らしく目標は大きく、苦悩もあるけどちゃんと立ち直って前に進める普通にいいやつ。
ちなみにスイッチが入るのは基本ブログ内だけですよーw
普段の自分では恥ずかしくて書けない事を真面目にかけるのがブログの良さですからね!
チラ裏を思いっきり書けるって最高~
- 2009/07/01(水) 00:30:15 |
- URL |
- arakawa77 #-
- [ 編集 ]